雪山のステップアップのためにも一度はプロの方から講習を受けておくべきだろう、ということで伊吹山で雪山初心者向けの講習を受けてきました。

雪山講習を受けようと思ったきっかけ
講習を受けたのは2022年1月。12本爪のアイゼンに雪山登山靴、ピッケルと揃えて本格的な雪山にも挑戦しようと意気込むのはいいのですが、なんせ雪山は夏山に比べても遥かに危険な場所。アイゼンを装着した状態での歩き方やピッケルの使い方は一度プロの方に教わっておく方がいいのではないかと思い、雪山講習を受けることにしました。
今回受けたのは伊吹山での初心者向け講習。雪山講習は難易度によって内容が多岐に渡ってきます。また、以下のような違いもあります。
- モンベルやKuri Adventuresといった有名どころが開催するもの
→定員員数が多く、複数のガイドがいることも - 個人でガイドをされている方が開催する
→定員が少なめで、ガイドは1人
今回は、以下の条件から講習内容を受けました。
- 初心者向けの講習(初めて雪山の講習を受けるため)
- 費用が抑えられる
- 少人数での講習(分からないこと、聞きたいことをじっくりと話せると思ったから)
- 家から比較的近い場所で開催される
これらの条件にピッタリ合うのが今回の伊吹山での雪山講習だったというわけです。伊吹山は関西の雪山の中ではややレベルが高く、いずれ登りたいと思っていた山だったので今回講習で登ることができてとても嬉しかったです。
いざ、伊吹山へ!

伊吹山での雪山講習当日。天気はそこそこ、予報だと山頂の方は晴れたり曇ったりという感じでした。登山口の三ノ宮神社にも少し雪が積もっています。この冬(2022年)は滋賀でもかなりの量の雪が降り、雪山のコンディションとしては絶好のタイミング。
ガイドさんと合流し、いろんな説明を受けながらゆっくりとスタート。

ピッケルにヘルメットに…
冬の伊吹山を登るときにヘルメットを持っていく人はあまりいないと思いますが、実は今回5合目以降「南陵バリエーションルート」を通ることになっており、ヘルメットが必須だったのです。
初めはペースもゆっくりであったため、余裕を持って進んでいく。

ご存知の方も多いと思いますが、伊吹山はほとんど景色がひらけているため滋賀の街並みがよく見えます。この日は街の方にも雪が降った後だったため結構白いですね。

3合目。到着した時にちょうど山頂が顔を出しました。
冬の伊吹山、存在感がありますね。

さらに登り進め5合目。ここまでの間にも、アイゼンをつけていない時の雪の上の歩き方、アイゼンの付け方、バンドの末端処理方法、アイゼンをつけた時の雪の上の歩き方など一つ一つ丁寧に教えてくださります。今までなんとなくでやっていたことを振り返るとても貴重な時間になりました。プロの方に教えていただくとこんなに面白いのか!
いよいよバリエーションルートへ

さて、5合目までやってくるとそれ以降は夏山の場合はジグザグと登山道を進んでいくことになりますが、雪山の場合はこの急斜面をひたすら直登していくことになります。結構しんどいやつですね。
ただ、今回通るルートは南陵バリエーションルート。上の写真に見える6合目避難小屋を分岐として右側に逸れていくことになります。伊吹山にバリエーションルートがあること自体知らなかったため、どんな道のりになるのかとにかく楽しみ!

こういった人が通っていないルートを歩くときの歩き方を教わりながら登っていきます。教わりながら実践すると感覚を掴みやすいですね。
この時に大事なのが「雪崩を避けるように進むこと」。木が生えているところには雪崩は来ないため、ジグザグ進む際に木をめがけて進んでいくといいのだそうです。そう思うと、一般的に直登している伊吹山5合目以降のルート、どうぞ雪崩が起こってくださいとでも言っているかのような地形をしていることに気が付きます。みんなが通っているからといって絶対安全とは限らないのですね。
(2022年1月6日、実際に伊吹山6合目で雪崩が起きました。)

5合目以降はガスに包まれていることも多かったのですが、時折ガスが抜けて景色が広がります。なんて絶景なんでしょう!

南陵ルートはバリエーションルートなので当然道は険しくなっていきます。普通のルートを通ってもなかなかの急斜面になるのに、南陵ルートはさらに傾斜が険しくなります。写真ではなかなか伝わりづらいのですが…。

山頂直下になると、まっすぐ立った状態ではもはやこうなります笑
ここまで斜度が厳しくなると、ただ歩くだけでは進めなくなるのでピッケルともう片方の手を使って四つん這いのように登っていくことになります。今回は雪が柔らかいので手で問題ありませんが、雪が硬い場面ではピッケルがもう1本必要になってくるでしょう。

しかし、ここを登るのがまた楽しい!ガイドさんが付いていてくれる事で恐怖心が全くないため、ただただ楽しい気持ちで登ることができます。ガイドさんは偉大だ!


晴れた瞬間をパシャリ!
ここまで来れば頂上はもう目の前なのですが、なんせ壁のような急登を登ってきたため足腰にかなりきてました。ガイドさんはこの壁のような道をぐいぐい進んでおり、僕らとはまるでレベルが違います。さ、さすがだ…!

こうして登山開始から5時間、ようやく山頂に辿り着きました。初めて冬の伊吹山山頂に来ましたが、ありとあらゆる建物の雪がガチガチに凍っています。エビの尻尾がたくさんできていることから、いかにこの場所が寒いかを表しています。
せっかく山頂に来たのですが、残念ながら景色は見えず…。まあ、今日は講習で来ているので景色が見えなくても仕方ないですね。
いよいよ下山
山頂で昼ごはんを食べたら早速下山。ちなみに、山頂にある伊吹山寺覚心堂は冬は緊急避難場所として使用することができ、風を防いで休憩をすることができます。

下山は一般ルート。ひたすら真っ直ぐに降りていきます。下山の際の足の置き方も教えていただき、急斜面での歩き方を知ることができました。斜面が緩やかになってきてからはシリセードを何度も試みたのですが、ウェアと雪の相性の問題かほとんど滑らず、歩いた方が早かったので結局歩くことにしました。

雪がしっかりと積もってくるとこのようにだだっ広い雪の斜面が広がり、下山は特にみんな好き放題色んなところを歩いています。ただ、前述の通り地形的に雪崩のリスクがあるのでくれぐれも安全に注意しましょう。

ようやく3合目まで戻ってこられました。山頂が見えていますね。
今回、山頂からの景色を見られなかったことだけが心残りなのですが、「また登ろう!」と思えるので心残りがあるくらいがちょうどいいのかもしれません。

こうして無事に伊吹山講習が終わり、駐車場まで戻ってこられました。すっかり夕日の時間になっていたのですが、夕日がとてもきれいでした。

そして、温泉へ入り締めの夕食へ。
この日は滋賀県彦根市にある「ラーメンにっこう」でラーメンを食べました。こことてもおすすめなんですよ。
まとめ
雪山講習、初めて受けてみましたがこんなに勉強になるとは。大変ためになりました。これから大きくステップアップができそうです。雪山講習はプロの方が教えてくださるため、何度受けても勉強になると思います。初心者で一度受けて終わりではなく、慣れてきても安全登山のため毎年受けてもいいくらいだと感じました。
【日程】 2022年1月16日 【山行】 8:30 伊吹山登山口 10:00 3合目 11:05 6合目避難小屋→南陵ルートへ 13:25 伊吹山山頂 14:10 山頂出発 15:15 6合目避難小屋 16:00 3合目 17:00 伊吹山登山口